2021年10月から、SIMロックが原則禁止となる。
2023年10月から、通信事業者は過去にSIMロックを設定した全ての端末について、解除申し込みがあった場合は無料でSIMロック解除を行わないといけない。
これはユーザーにとって、メリットとデメリットがある。
この記事は、以下の読者に向けて作成している。
スマホを持つ全てのユーザーと、これからスマホを持とうとしている新規のユーザー。
業界全体の流れを知り、スマホを契約する際の参考とされたい。
先に結論から言わせてもらうと、
「今後はユーザーの選択肢が増える代わりに、企業のサービスはやや縮小する傾向」となる。
結論に至るSIMロック原則禁止によるユーザーのメリットとデメリットは、以下の通り。
SIMロック原則禁止によるユーザーのメリットとデメリット
メリットは以下の通り。
- より良い通信事業者のサービスを利用できる
- 端末購入時に、あまり悩まなくても良い
今までのように、特定の通信事業者に縛られることなく、自分に合ったサービスを選択できる。ただし、その通信事業者のバンドが端末に一致していないとダメなので、そこは注意。
特定の通信事業者に縛られることがないので、端末購入時に悩む必要があまりなくなる。サービスを利用してみて気に入らなければ、すぐさま他の事業者のサービスに切り替えれば良い。
デメリットは以下の通り。
- 端末価格が高くなる
- 分割払いはクレジットカードのみ対応になる’(可能性)
まずは、端末の価格が割高になる。ユーザーがその企業のサービスを長く利用してくれるか謎なので、企業は通信料で稼げるかわからない。今まで通りならば、長く使ってくれることを前提に端末代を下げられたが、今後はそうもいかない。
そもそもが端末代を分割払いにして最終的に支払わずに逃げる悪質なユーザーを逃さないためのSIMロックでもあったので、今後はサービスを利用するユーザーの選別が入る。分割払いはクレジットカードのみになるかもしれないし、分割払いを申し込むときに厳しめの査定があるかもしれない。
SIMロック原則禁止へのユーザーサイドの対策
メリットとデメリットの面を考慮したうえで、SIMロック原則禁止へのユーザーサイドからの対策を考える。
再度、結論を述べる。
「今後はユーザーの選択肢が増える代わりに、企業のサービスはやや縮小する傾向」となる。
故に、ユーザーサイドの対策は以下の通り。
- 自分の求めるところに応じた適切な端末の選別
- 事業者ごとのサービスを把握。適切な行動の選択
ユーザーにとって、選択肢が増えるということは選別するための知識が必要になるということだ。
企業側には、余裕がない。総務省手動の携帯料金値下げによるdocomoのアハモフックなどはその最たる例だ。
なお、先にも書いたが、SIMロックが禁止になったとしても、どのサービスもが利用できるとは限らない。各通信事業者は割り当てられたバンドに適合した端末しか使えない。そのあたりの障壁は残るものと思われる。
実は、このバンドを使って、SIMロックの代わりとするのではないか、という懸念があがっている。
スマホユーザーは、通信事業者が何らかの代替手段でユーザーの移動を縛るようなことがないように、しっかりと注視していかなければならない。
SIMロック原則禁止はユーザーにとって得か?
SIMロック原則禁止が、ユーザーにとって得となるのか?
今回のSIMロック原則禁止の結果、通信事業者がオリジナルな端末を扱わなくなるのではないか、という懸念も出てきている。
オリジナルな端末は自社のサービスを利用するユーザーに提供するものだが、SIMロックが原則禁止になるとその誘因が働かなくなる。
ユーザーの囲い込みは度が過ぎると問題だが、完全にオープンなら良いというわけでもない。
企業は儲かるからこそ、サービスの質を向上させようと試みるのだ。
確かに通信事業者は通信料などでかなり潤っていたのは事実だと思う。しかし、潤っているところに人は集まるし、サービスも増加する。通信料金値下げから、総務省による一連の業界への介入がどういう結果になるのか。
ユーザーサイドの対策をもう一度述べて、この記事の締めとしたい。
ユーザーサイドの対策は以下の通り。
- 自分の求めるところに応じた適切な端末の選別
- 事業者ごとのサービスを把握。適切な行動の選択
「しっかりと情報を把握して、適切な行動を心がけよう」
今回は以上だ。最後まで読んでくれてありがとう!!