iPhone15も良いけれど、ソニーが9月20日に販路を発表した、「Xperia 5 V」もなかなかに気になる。
ドコモ、au、楽天モバイルが取り扱いを相次いで発表。
ソニーストアは、オープンマーケット向けモデルを販売予定。
ドコモは10月以降、KDDIと楽天モバイルは10月中旬以降から販売予定。
ソニーストアは10月27日頃。
発売に先駆け、9月20日より直販サイトおよび直営店のソニーストアにて順次予約受付を開始する。
「Xperia 5 V」とは
「Xperia 5 V」とは、ソニーのフラグシップ「Xperia 1 V」とベーシックモデル「Xperia 10 V」の中間を補う位置づけのスマホだ。
ターゲットは、「高校生、大学生、新社会人」
そのあたりの世代がもっとも興味がある、動画・音楽における良質な体験価値を提供するのが、「Xperia 5 V」の狙いらしい。
「Xperia 5 V」のキャッチコピーは「新しいスマホ。新しいワタシ。」
フレッシュ感あふれるキャッチコピーではないか。
そのキャッチコピーを体現すべく、「Xperia 5 V」は、『フラグシップ「Xperia 1 V」とほぼ同じものであると望ましい』というコンセプトで生まれた。
「Xperia 5 V」は、「Xperia 10 V」よりも「Xperia 1 V」、ハイエンドモデルの小型軽量版という位置づけを目指しているようだ。
なお、前モデル「Xperia 5 IV」は価格.comで人気ランキング8位。フラグシップモデルである「Xperia 1 V」は11位となっており、「Xperia 5 IVをより発展させた「Xperia 5 V」への期待はなかなかのものと思われる。
「Xperia 5 V」の特長
推しはカメラとお手軽編集アプリ
映像とサウンドでゴリゴリ推してくるのかと思いきや、「Xperia 5 V」の推しは実はカメラ。
「Xperia 5 V」の背面、1200万画素の超広角(16mm)カメラと4800万画素の広角(24mm/48mm)カメラが並んでいる。
そのなかでも『広角カメラ』が最大のアピールポイント。
1画素あたりの集光量を増やし、暗い場所での撮影に向けたつくりとなっている。
なお、「Xperia 5 IV」にあった望遠カメラは、なくなった。
広角(24mm/48mm)の表記は、広角カメラで48mmのズームを行う際、4800万画素をクロップ、1200万画素で撮影することを意味している。
24mmをクロップするで、画質が劣化しない『光学2倍相当のズーム(48mm)』を可能とした。
注意しなければならないのは、「Xperia 5 V」は47mmまでのズームはデジタルズーム(画質が劣化するズーム)なのだが、48mmになったところで4800万画素センサーで中央分を1200万画素にクロップして撮影する(光学相当で画質劣化なしのズーム)ということ。
『ズーム操作で47mmで使うよりも48mmで使った方が綺麗に撮れてしまう』
撮影した写真は、「Photography Pro」アプリで調整することにより、背景のぼかし具合を調整可能。
BASICモードにして撮影する際、シャッターボタンの隣にあるアイコンに背景ボケをコントロールするボタンが装備されており、スライダーを動かすことにより一眼で撮ったかのようなボケ具合を演出できるという。
また動画編集に関しては、撮影機能「Cinematography Pro」や「Videography Pro」を搭載するほか、「Video Creator」アプリを搭載する。
「Video Creator」は編集アプリで、より簡単に動画が編集できるようになる。
「Video Creator」オリジナルの音楽データを使う場合は、自動編集でお手軽に動画ができあがる。
無論、自分の手持ち音楽データもBGMとして利用可能。
これらを組み合わせて、「Video Creator」オリジナルの音楽データを使い自動編集した後、手持ちの音楽データに音楽を差し替えて、動画を完成することもできる。
無論、動画にテロップも入れられる。
動画・音楽における良質な体験価値のために
カメラの次に推すのは、動画を綺麗に再現する6.1型のフルHD有機ELディスプレイを搭載。
ディスプレイ輝度については「Xperia 1 V」同等の高輝度を実現している一方で、消費電力が約2割下がるデバイスに変更しているとのこと。
明暗部がくっきりと見分けられるように工夫されている。
ただ「Xperia 1 V」よりディスプレイサイズが0.4インチ小さくなっており、実際に手にとってみると0.4というのはそこそこ体感がある違いかもしれない。
ディスプレイ解像度も「Xperia 1 V」は4K解像度の3840×1644ドット。「Xperia 5 V」は2520×1080ドット。
でかくて見やすいのが「Xperia 1 V」。扱いやすい大きさなのが「Xperia 5 V」といったところか。
次に、音へのこだわり。
本体スピーカー、LDACコーデックによるハイレゾ相当の再生など、良質な音を再現する工夫が見られれている。
側面の3.5mmイヤフォンジャックは残して、ワイヤレスイヤフォン以外の選択肢も残している。
ここまで写真、動画、音楽と推しを並べてきたが、これらをストレスなく体験することによる「体験価値」が、若者に対するアピールポイントということか。
カラーはプラチナシルバー、ブルー、ブラックの3色。
SIMフリーモデルとキャリアモデルの違い
SIMフリーモデルとキャリアモデルがある。
違いはストレージ容量とFMラジオ。
SIMフリーモデルは、ストレージ容量が256GBでFMラジオ非搭載。
キャリアモデルは、ストレージ容量が128GBでFMラジオ搭載。
「Xperia 5 V」の価格 ※「Xperia 1 V」との比較
「Xperia 5 V」の価格は。
ドコモオンラインショップ 15万1690円
auオンラインショップ 14万3000円
楽天モバイル 15万2400円
ソニーストア 13万9700円
(全て割引適用前の一括価格。全て税込)
対する「Xperia 1 V」は。
ドコモオンラインショップ 21万8680円
auオンラインショップ 21万0240円
ソフトバンク 19万8000円
ソニーストア 19万4700円
(全て割引適用前の一括価格。全て税込)
iPhone15の1か月後に…?
販売予定が、大体iPhone15の1か月後。
iPhone15は今回はそこそこ攻めた印象があるので、Proでなくてもスタンダート、スタンダードPlusもなかなかの仕上がりになっており、価格的にもそれと同じかそれを上回る「Xperia 5 V」に入り込む隙があるのかどうか。
また若者へのアピールに、この時期はどうなのか。
若者たちがスマホの買い替えをする時期っていうと、新入学新入社とかそういった時期なイメージもある。
また、フラグシップ「Xperia 1 V」とベーシックモデル「Xperia 10 V」の中間を補う位置づけにしては、やはり少々お値段が張るような気がする。
フラグシップ「Xperia 1 V」に注力するためか、「Xperia 5 V」を米国市場に投入しないというソニーの姿勢も少し気になる。
性能的にもハイエンドとは言い難く、狙いもいまいちはっきりしない感じを受けてしまうのは、俺だけだろうか。
前作である「Xperia 5 IV」を買っていた場合、新たに乗り換えるほどの強い動機となり得る性能かどうかというわれるとどうか。
ソニーが好きで、「Xperia 5 IV」を見送った人。「Xperia 1 V」ほどの性能を求めていない人であれば、購入を考えてもよいかもしれないね。