最初に断っておくが、俺は恐竜が好きだ。大好きだ。
2020年はコロナの影響で例年通りではなかったが、毎年のように各地で開催される恐竜展に赴く。
無論、恐竜に関連した映画も大好きだ。
スピルバーグ監督の「ジュラシックパーク」シリーズや「ジュラシックワールド」シリーズなんて、はたして何度見たことか。
エンタメから学ぶコーナーでも将来的に扱っていきたいので、ここで思いの丈を全てを伝えるのはやめておくが、実はこの恐竜とスマホには関連する点がある。
通信(鳴き声)である。
無論、恐竜以外の生物にも関連するものであるのだが、何を言おうか、恐竜の鳴き声は楽天モバイルが喉から手が出るほど欲している、かの「プラチナバンド」であった可能性が高いのだ。
本日は、ちょっと異色な周波数帯域のお話。
川上和人氏の本、『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』を活用してお話をしたい。
恐竜は滅多に吠えない
ジュラシックパーク(映画)で、ガオーッ!!ってT-REXが吠えるシーンが大好きだ。
初代のジュラシックパークを映画館で初めて見たときに、その響き渡る鳴き声に、思わずチビッてしまいそうだった。
太古の昔、あんな鳴き声がそこら中に響き渡っていたなんて、なんともロマンティックかつ恐ろしい話ではないか!
ところが、である。
『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』のなかで、川上氏はこう語る。
「声を出すということは、目立つということだ」
「恐竜たちは無駄鳴きはせずに、ここぞという時だけ鳴いていたはずだ」
そりゃあ、そうだ。
現代でも、目立つっていうのはメリットもあればデメリットもある。
恐竜たちの時代では、どちらかといえばデメリットのほうが大きかっただろう。
狙われる立場の恐竜であれば、捕食者たちに発見される可能性がある。
捕食者たちにしたって、獲物に逃げられてしまう。
弱い犬ほどよく吠える、なんて言葉があるが、弱い犬ほど吠えてはいけないのである。
あ、なるほど、それでも吠えちゃうから弱い犬なわけだ。
愛を叫ぶなら、プラチナバンドで
ところで、そんな吠えてはいけない時代に吠えちゃう理由ってなんだろう。
川上氏によれば、それは求愛の際に発せられたものではなかったかと。
なーるほど。
これは吠えざるを得ないね。
吠えないと、かわい子ちゃんといちゃいちゃできないもんね。
ただ、気をつけないといけないことがある。
繰り返すようだが、吠えるってことは捕食者が来るってことだ。
かわい子ちゃんの代わりに、よだれを垂らしたでかいヤツが来てもおかしくない。
ここぞ!って時に、なるべく遠くまで届くような声で、「愛してる!」って叫ばないといけないのだ。
その吠え声は山を越え、遮蔽物を越え、遠くまで届く性質のものでなければならない。
あーーー、なるほど。
恐竜は低い声(一般的に周波数が低い)で鳴いたに違いない。
それって、プラチナバンドのことじゃないか。
プラチナバンドとは
以前、ガラホ野郎の冒険で、プラチナバンドの話をした。
早い話が、「周波数帯のうち、700〜900MHzの低周波数の帯域」ということになる。
周波数が低いと、
- 遠くまで減衰せず届く
- 障害物の影響を受けにくい
- 回り込みやすい
- 通信速度が遅い
という特徴になる。
楽天モバイルはこのプラチナバンドを持っていないので、回線がつながりにくいところがある。
実際に、俺のスマホは楽天モバイルだが、東京住まいなのにたまにつながらなくなって困っている(特に屋内や車内)。
今話題の5Gなんかは、sub6とミリ波で違いはあるものの、4Gと比べると遥かに高周波数帯域で通信速度がはやい。
※もっともミリ波は現時点での活用は難しい。4Gを改良した、ちょっと低目の周波数帯域なんちゃって5Gが当面は主流になるだろう。
恐竜が求愛するときは、プラチナバンドでそこら中に響き渡るように鳴いたことだろう。
ちなみに、群れで移動する恐竜たちは、周波数帯域の幅が広い方が良いという川上氏。
聞こえてくる声に高い周波数帯域(減衰しやすく、遠くまで届かない)が含まれている場合、警戒すべき事態が思った以上に近距離にあるということになる。
いやはや、実に面白い話じゃないか。
ちなみに周波数帯域の幅が広い存在といえば、通信業界では当然のことながら3大キャリア。
高い声から低い声まで、日本全国津々浦々その声を響き渡らせている。
楽天モバイルにもプラチナバンドを分けてくれ
楽天モバイルにも、ちゃっちゃとプラチナバンドを割り当ててくれたまえ。
でないと、便所のなかでアプリの起動が遅くてかなわん。
いや、便所でアプリ起動すんなって話だけど、どこでスマホを使おうが、俺の勝手だ。
最新の技術も遥か昔のうなり声も、結局のところ同じような性質であるところに、なんだか一本筋が通ったような心地よさを感じた次第である。
川上和人氏の「鳥類学者無謀にも恐竜を語る」は、俺のバイブルでもある稲垣 栄洋氏の「弱者の戦略」にも並ぶ名著である。
とにかく読み始めたら、面白くて止まらない。
絶対に読まないといけない本のひとつだ。
実際のところ、俺のバイブルはもう一冊あるのだが、そちらはまたどこかで紹介したい。
ということで、今回は以上だ。
最後まで読んでくれてありがとう!!