マクドナルドなのに味が違う？なぜこの店舗だけ特別なのか？ネットが騒ぐ理由を解明
大阪府豊中市のマクドナルド庄内店が、「同じチェーンなのに他店と明らかに味が違う」とSNSを中心に話題になっています。全国どこでも同じ品質を提供するはずのマクドナルドで、なぜ庄内店だけが「日本一美味しいマクドナルド」と称されるのでしょうか？
この記事では、SNS上の口コミや評価サイトのレビュー、報道記事、マクドナルド公式情報、さらに実際の利用者による比較検証をもとに、その評判の実態と味の違いの要因についてお話します。
最後までおつき合いいただければ幸い。
ジェーン・スーさんの投稿から、それは始まった
マクドナルド庄内店が注目を集めたきっかけは、ラジオパーソナリティーのジェーン・スーさんによる2022年7月の投稿だと言われています。この投稿で彼女は「大阪庄内駅降りてすぐのマクドナルド、シェフを呼んでくださいって言いたくなるくらい美味しかった。カコイチ（過去一番）」と絶賛しました。
実際の投稿内容は以下の通りです。
これは真面目な話なんだけど、大阪庄内駅降りてすぐのマクドナルド、シェフを呼んでくださいって言いたくなるくらい美味しかった。カコイチ。
— ジェーン・スー (@janesu112) July 30, 2022
このツイート(X)は瞬く間に拡散され、3.4万件以上の「いいね」が付くほど反響を呼びました。
これを発端に「#庄内のマクド」「#マクドナルド庄内店」といったハッシュタグと共に、庄内店の味を称賛する声がSNS上で度々話題になります。その後も2025年2月頃に再び大きくバズり、インターネット上でもっとも有名なマクドナルド店舗の一つになっています。
特にTwitter(X)上では「バンズがふわっとしている」「揚げ物のレベルが異次元（冷めてもポテトがサクサク）」など具体的な味の違いを指摘する口コミが数多く共有されました。
Xで流行りの庄内のマクドナルド食べてきた。
確かにポテトめっちゃうまかった。#庄内のマクド pic.twitter.com/NPwHRNOtIt— 木村 友哉 (@Saison313032) February 24, 2025
すご！
こんな見本通りのビッグマック初めて見た！！#庄内のマクド https://t.co/CVwQk7LclO pic.twitter.com/lucOOe0IeN— カゴヨ (@kago_yo) February 24, 2025
実際、「庄内店のポテトは他店より冷めてもカリカリで全然油っぽくない」「パン（バンズ）が他の店よりふわふわな気がする」といった投稿も見られます。さらに「塩加減がちょうど良い」という声もあり、総じてハンバーガーの完成度やポテトの仕上がりが素晴らしいとの評価がSNS上で広まりました。
おまけに接客の面でも大変に好印象です。
庄内のマクド、今とても忙しいはずなのに
受取時→
「受取りに来ていただきありがとうございます、モバイルオーダーで番号入れて頂ければお席までお持ちしますので☺️」
退店時→
「寒い中外でお待たせして申し訳ございません、、またいらしてくださいね。」接客まで神で、また行きたくなった、、 https://t.co/GbcBHvifjD pic.twitter.com/BulD3ogZgs
— ℳ (@sakyoxx) February 23, 2025
SNS上の盛り上がりはTwitterに留まらず、TikTokやInstagramでも「日本一うまいマクドナルド」として庄内店を紹介する動画や投稿が多数存在します。人気YouTuberのタケヤキ翔さんもこの話題を取り上げ、自身で庄内店を訪問した動画をTikTokやYouTubeに投稿しています。
@takeyakisyo【Xで話題】日本一うまいマクドナルド庄内店に行ってみた。♬ オリジナル楽曲 - タケヤキ翔
短尺動画では「Xで話題の日本一美味いマクドナルド庄内店に行ってみた」といったタイトルで注目を集め、店舗の様子や味の感想が紹介されています。
これらSNS投稿の拡散により、庄内店は“聖地巡礼”のようにファンが訪れる店舗となり、週末や祝日には入店待ちの長い行列ができるほどの人気となりました。
実際、祝日には入店まで30分待ち、翌日には整理券が配布されるほどの盛況ぶりで、店舗前で記念撮影をする来店者もいたと報じられています。
時間帯によっては、空いているとの投稿も。
#庄内のマクド
15時頃に訪問したら比較的すいていますよ！クルーの皆さんの対応も最高で、確かに美味いマクドでした！https://t.co/wZOD0dMH3s pic.twitter.com/ebdZfBTxHG— ペータ (@dEySlYdnSL35978) February 26, 2025
もっとも、SNS上の反応は絶賛一色というわけではありません。一部では「どのマック（マクドナルド）でも基本同じ味のはずだ」「客は情報で食っている（話題に踊らされて美味しく感じているだけではないか）」といった冷静な指摘も見られました。実際、庄内店を訪れた人の中には「いつもと変わらない普通のマクドナルドの味だった」という感想を述べる人もおり、味の感じ方には個人差があることもわかります。
「色々注文して検証してみましたが、結論ほぼ変わらない！」
総じてSNSでは、「確かに何か違う」「いや、気のせいでは？」と賛否両論の意見が交わされていますが、それ自体が庄内店の特異な存在感を物語っています。
「マクドナルド庄内店」、メディアでも取り上げられる
庄内店の噂はインターネットだけでなく、テレビやネットニュースでも取り上げられました。フジテレビ系列の関西テレビが制作するニュース番組でも、庄内店に長蛇の列ができている様子が報じられています。
このニュースでは、「大阪・豊中市の庄内駅近くにあるマクドナルドに連日行列ができている」と伝え、「『バンズがふわっとしている』『揚げ物のレベルが異次元（冷めた時のサクサク感が違う）』といった口コミが広がり、祝日には入店30分待ち、翌日には整理券が配られるほど」と具体的な盛況ぶりを紹介しました。
また、「店舗前では記念撮影をする人も見られた」というエピソードから、単なるファストフード店が観光名所のような扱いを受けている様子がうかがえます。
このニュースでは、なぜ同じチェーンなのに味が違うと言われるのかを検証するべく、リポーター（広瀬アナウンサー）が実際に庄内店でチーズバーガーとポテトを試食しています。
試食の感想として広瀬キャスターは「いつもの安定感のあるチーズバーガーのおいしさ」であり「ポテトは（塩味が薄めで）ポテトそのものの味がする」とコメントし、率直に言えば「特別違う味ではない」と感じたようです。
一方、現地で列に並んでいたお客さん達にもインタビューを行っており、こちらでは「噂のやつを食べられて嬉しい。パンちょっとふわふわじゃない？」「（ポテトが）できたてで美味しいのがより際立ってるし、ちょうど良い塩加減だと思います」といった肯定的な意見や、「ポテトの揚げ具合とかバンズの柔らかさ、並んでるからそう思うだけかもしれないけど私は美味しかった」という声が紹介されました。
否定的な声としては「いつもと変わらないなって思っちゃいます」「美味しいのは美味しいけど、違いはわかんない」というコメントもあり、現地でも評価は割れていることがわかります。
先述しましたが、ここでも「中の店員さんの対応が良かった。商品が揃っているか逐一確認していて、提供スピードもあった」「一人一人に『寒い中お待たせしてすみません』と声かけしていて、忙しいのに接客が丁寧だった」といった接客面での高評価の声も報じられました。
これは味の評判と直接関係ないようにも思えますが、後述するようにサービス品質の高さが味の満足度に寄与している可能性も指摘されています。
この関西テレビの報道内容は、FNNプライムオンラインやYahoo!ニュースなどのネット記事にもまとめられました。Yahoo!ニュースの記事タイトルは「『味が違う』とSNSで話題！大阪のあるマクドナルドに行列」となっており、内容は上記と概ね同じです。
「シェフを呼んでください」“他店よりおいしい”マクドナルドがSNSで話題 大阪・豊中市の店舗に大行列 元クルーたちの“おいしさの秘密”考察も（FNNプライムオンライン） - Yahoo!ニュース
(1) 庄内店はSNSで味の評判が広がり行列ができている
(2) 原因は3年前のジェーン・スーさんの投稿に端を発する噂の拡散である
(3) 取材では味の違いについて肯定・否定両方の声があった
(4) 味以外に接客の良さも評価されていた
(5) マクドナルド本社に問い合わせたところ「回答は差し控えたい」とのコメントだった、というものです
大手メディア以外にも、ネット発のニュースサイトやまとめサイトが庄内店の噂をフォローしています。
例えばガジェット通信（GetNews）では2本の記事が公開されており、一つは噂の概要と背景について、もう一つはその後実際に訪れた人々の声を紹介する内容です。
インターネット上で「マクドナルド庄内店」がウマイと大絶賛 ｜ ガジェット通信 GetNews
この記事では、「マックフライポテトの仕上がり、バーガーの包み方、バーガー自体のクオリティなど、あらゆる部分で素晴らしい」とネット上で評判になっていると伝えています。
チェーン店なのに味のクオリティが違うのか？と思う人もいるだろうが…と前置きしつつ、実は昔から「店舗によって味が違う」という噂自体は存在していたと述べ、例として「マクドナルド神楽坂店」でも「他店よりホットケーキ（ホットケーキ系フード）が美味しい気がする」と評判だったことがあると紹介しています。
記事では「たとえ全店舗が同じ食材を使っていても、クルー（店員）がどれだけレシピやマニュアルを徹底しているかで仕上がりに差が生まれる」と指摘し、クルーのスキルやセンスも関係するかもしれないと分析しています。
そして、「庄内店が素晴らしいクルーたちで成り立っているからこそ高評価を得ているのは間違いないだろう」と結論づけています。
二つ目の記事がこちら。
【そんなにスゴイのか】ウマすぎると大絶賛のマクドナルド庄内店→ その後も「おいしかった！」と高評価の声が続出 ｜ ガジェット通信 GetNews
上記記事の続報的な位置付けで、ジェーン・スーさんの投稿内容を引用しつつ、「この情報を知った人たちが庄内店に行って食べたところ、やはりウマすぎたようで大絶賛の声をあげている」と報じています。
実際、多くの人が庄内店に押しかけ、結果として「『おいしかった』『すごい（美味い）』『丁寧』『良く感じた』と高評価の声が上がっている。本当に激ウマだったようだ！」と熱気を伝えています。
一方で「違いがわからなかった」「いつもと変わらない味」との声も出ているとして、受け手によって感じ方が異なることにも言及しています。記事タイトルにある「そんなにスゴイのか」という問いかけに対し、結論としては「多くの人には確かに美味しさが伝わったようだが、感じ方は人それぞれ」とまとめられています。
どちらの記事も、最終的には「皆さんのお気に入りのマクドナルド店舗はどこだろうか」と読者に問いかけており、庄内店現象をひとつの話題提供として扱っている印象です。
以上のように、テレビ報道からネットニュースまで幅広く取り上げられたことで、庄内店の噂はより一層拡散されました。特にテレビニュースでは現地取材に基づく事実確認と専門家（元クルー）の考察が示され、ネット記事ではユーザーの声や仮説が補完されています。
メディア報道によれば「実際の味の評価は人によって違うものの、行列ができるほど話題になっているのは事実」だと総括できます。
マクドナルド公式情報の確認
庄内店自体も、外観やメニューは標準的なマクドナルド店舗であり、公式には他店舗と異なる特徴はアナウンスされていません。
例えば、地域限定バーガーの提供や特別な仕入れルートについての公式発表はなく、扱う原材料・メニューも全店共通とみられます。
実際、マクドナルドは2005年から「Made For You（メイド・フォー・ユー）」システムを導入し、注文を受けてから調理することで出来たてを提供する体制を全国で敷いています。このシステムにより、「全国の店舗で同じ品質の商品を提供できるはず」と公式には謳われています。
また、使用しているバンズ（パン）やポテト（じゃがいも）は国内の全店舗で共通であることも明言されています。
つまり、会社の建前としては「どの店舗でも同一の味・品質」であり、庄内店だけ特別ということはないというスタンスです。
庄内店の評判について、日本マクドナルドに一部メディアが取材を申し込んでいますが、その回答は「差し控えさせていただきます」というものでした。
FNNの取材に対して公式コメントを控えたことからもうかがえるように、マクドナルド公式としてはこの話題に積極的に関与しない方針のようです。
これはチェーン全体の品質均一性を強調する企業姿勢から考えても妥当で、特定店舗のみ味が良いと公式が認めてしまうと、他の店舗への信頼性に関わるためと推測されます。
なお、庄内店は特定フランチャイズオーナーの独自経営による店舗というわけでもなく（※庄内店がフランチャイズか直営店かに関わらず、メニューや調理工程は本部の管理下です）、したがって独自の食材調達ルートや独自レシピといった公式に認められない差別化は行われていません。
当然ながら「秘伝のタレ」や「特別な調理器具」を使っているとの事実もありません。
公式見解は出ていないものの、以上のことから庄内店の味が違うとすればそれは本部非公認の要因によるもの（言い換えれば店舗運営上の工夫やヒューマン要因）だと推察されます。
この点については次章で、実際の比較レポートや専門家の解説から詳しく探っていきます。
実際の比較レポートや専門家の解説
庄内店の噂を確かめるため、一般ユーザーやフードブロガー、YouTuberたちも比較レポートを行っています。
例えばYahoo!ニュースのオーサーである松浦達也氏は、「【比較実食】噂の大阪のマクドナルドは何が違うのか」という記事を執筆しています（Yahoo!ニュース 個人）
【今話題！】「日本一美味しいマクドナルド・大阪庄内店」を元マネージャーが解説してみた。
松浦氏は大阪出張の機会に庄内店を訪れ、その味を自身の地元店と比較する形で検証したようです。
松浦氏の結論も、他の報道と同様に「丁寧な調理やオペレーションの違いではないか」といった推測に落ち着いているようです。
また、前述のタケヤキ翔さんのYouTube動画も実質的に比較検証の一つです。彼は庄内店に直接赴き、店長にインタビューを試みています。
動画内では店長（または店舗スタッフ）が登場し、味が評判になっている理由について質問を受けています。その中で店側から語られたのは「マニュアル・基準通りに丁寧に作ることを常に心がけている」という趣旨のコメントだったと伝えられています。
この発言は、裏を返せば「全ての店舗が本来そうあるべきなのだが、庄内店ではそれが徹底されている」という意味にも取れます。
他にも、一般のフードブロガーやSNSユーザーが独自に庄内店と他店の比較を試みた例があります。
中には「シェフを呼びたくなると噂の庄内店」というタイトルで、実際に商品を食べながら他店との違いをコメントする内容もあります。
@dr_toshiroシェフを呼びたくなると噂のマクドナルド庄内店♬ オリジナル楽曲 - としろ
総じて、インフルエンサーから一般ユーザーまで様々な人が庄内店を検証対象とし、味や品質の比較を行っている状況です。
元マクドナルド店員など有識者が解説する記事も登場しています。
ごく最近の例では、元マクドナルド店長（5年半勤務）のヒナタユウ氏が自身のnoteで「『日本一美味しいマクドナルド・大阪庄内店』を元マネージャーが解説してみた。」と題した記事を公開しました。
【今話題！】「日本一美味しいマクドナルド・大阪庄内店」を元マネージャーが解説してみた。
この中でヒナタ氏は、まずジェーン・スーさんの投稿から始まった庄内店の話題を整理し、「ネットでも取り上げられていた」と庄内店ブームに触れた上で、「ぜひ知ってほしいことがある」として味の差が生まれる要因を自身の経験から解説しています。
ヒナタ氏によれば、「美味しさに差が出るポイント」は主に3つあるとのことです。
厳しいオペレーションマニュアルの遵守
マクドナルドでは食材の分量から盛り付けの順番まですべて細かくマニュアル化されています。例としてレタス一枚の重量まで決まっており、きちんと量って入れる、ソースは規定プッシュ数を守る、具材を載せる順番・載せ方も決まっている、といった具合です。
これらを忠実に行うことで見た目も美しくなり、味も安定します。
ヒナタ氏はまず「どの店舗でも材料・資材は同じだが、マニュアルをどれだけ徹底しているかで仕上がりに差が出る」と指摘しており、庄内店のように「美味しい！」と評判になる店はこの点がしっかりしているのではないかと述べています。
この見解はガジェット通信の記事で述べられた「クルーの徹底度やスキルが味に影響する」という考察とも一致します。
ポテト調理（油切りと塩の振り方）
マクドナルドのフライドポテトは全国共通の食材ですが、その揚げ方・仕上げ方の丁寧さで美味しさと持続時間が変わるといいます。
具体的には、油から揚げた後に適切に油を切る（約10秒間しっかり油切りしてからバットに移す）ことで、ポテトのホクホクした食感と軽さが保たれ、時間が経ってもしんなりしにくくなるそうです。
ヒナタ氏自身、クルー時代にポテトの揚げ上がりについて実験をさせてもらった経験があり、油切りの有無で明確な違いが出ることを実感したと述べています。
「ここはチキンナゲットなども一緒です！」とも記しており、揚げ物全般に言えるポイントのようです。
さらに塩の振り方にもコツがあり、毎回ちゃんと計量器から適量の塩を払い出し、マクドナルドの”M”字を描くように均一に振りかけるのが理想とのこと。
塩加減がちょうど良いと評された庄内店では、この基本が忠実に守られている可能性があります。
逆に言えば、マニュアルを徹底しない店舗では塩が偏ったり油切りが不十分でポテトが早く湿っぽくなったりし、味に差が出る要因になり得ます。
バンズ（パン）の包装の仕方
ハンバーガーのバンズのふんわり感を残すには、包み紙での包み方が重要だといいます。
調理工程でバンズをトースト（スチーム）し、具材を挟んだ後、最後に紙で包みますが、この際にギチギチに強く包まず、やさしくふんわり包むことでバンズのフワッとした食感を保てるそうです。
これもマニュアルで推奨されるやり方で、雑に包んでしまうとパンが押しつぶされて固く感じられてしまいます。庄内店のハンバーガーについて「見栄えがとても綺麗だった」という口コミや「バンズがふわっとしている」という声があるのは、包装まで丁寧に行っている証拠と言えるでしょう。
実際、ヒナタ氏も庄内店の店員が「常にマニュアル・基準通りに丁寧にすることを心がけている」と述べていたと紹介しており、梱包作業の丁寧さが味や食感に寄与していると解説しています。
以上3点の解説から浮かび上がるのは、「庄内店が特別美味しい理由は、特別な食材や秘密のレシピではなく、基本を徹底して守っているから」ということです。ヒナタ氏は「（庄内店のように）長く続くマクドナルドのマニュアルを丁寧に継続しているスタッフさんの心意気が美味しさを生んでいる」と結んでおり、人の手による部分で差がついていることを強調しています。
他の有識者の意見としては、前述のガジェット通信記事の「神楽坂店」の例も示唆的です。
そこでは閉店済みの神楽坂店でも「他店より美味しい」という声があったとされ、つまり庄内店に限らず店舗ごとにファンが存在し得ることを物語っています。
これは裏を返せば、チェーン店であっても現場の裁量やスタッフの質によって味に微妙な違いが出るということでしょう。今回、庄内店がたまたまSNSで脚光を浴びましたが、同様の“隠れ当たり店舗”は他にもあるのかもしれません。
味の違いが生じる要因と考察
多店舗との比較を表にしてみた！
| 比較項目 | 庄内店の傾向 | 一般的な店舗の傾向 |
|---|---|---|
| ハンバーガーの 仕上がり（バンズ） |
バンズがふわふわで柔らかい。包み方が丁寧で潰れておらず、見た目も綺麗。 | 標準的な柔らかさ。店舗によっては包みが雑でバンズが押され、食感が多少変わる場合も。 |
| ポテトの品質 | 揚げたて率が高くカリッとしている。冷めてもサクサク感が残り、油っぽさが少ない。 | 出来たてなら美味しいが、時間経過でしんなりしやすい。混雑状況によっては揚げ置き時間が長くなることも。 |
| 塩加減・味付け | 塩加減がちょうど良いと好評。味付けが均一で、素材の味が引き立つ仕上がり。 | 基本的に均一だが、人によっては塩が濃すぎる/薄すぎると感じることも。振りムラが出る店舗も稀にある。 |
| 調理・提供の丁寧さ | マニュアル通りに一つ一つ丁寧に調理。具材の計量や順序も徹底し、包装も丁寧。商品の揃いを確認し、提供ミスも少ない。 | チェーン全体でマニュアルは共有されているが、店舗や時間帯によっては手順が雑になったり、提供ミスが起こることも。 |
| スタッフのサービス | 接客が丁寧で好印象。忙しい中でも声かけや気遣いがあり、オペレーションに余裕が感じられる。 | 基本的な接客マナーは良いが、混雑時には余裕がなくなる店舗も。スタッフ不足の店舗では動線や提供に無理が出る場合も。 |
| 総合的な味の満足度 | 「過去一番に美味しい」と評するファンもいる一方、「普通のマックと同じ」という声もあり期待値込みで満足度が高い傾向。 | 「いつものマクドナルド」として安定した満足感。特別に話題になることは少ないが、逆に驚きも少ない。 |
繰り返しになりますが、実際の感じ方には個人差があります。
常に混雑していることで、新鮮さを保っている説も
常に混雑していること自体が食品の鮮度を保つメリットになっている可能性もあります。
行列ができて客足が途切れない庄内店では、ポテトもハンバーガーも常に作りたてが提供され、結果として「できたてのおいしさ」が享受できる機会が多いでしょう。
対して閑散とした店舗では調理済みのポテトがしばらく保温ケースに置かれる、といった状況も起こり得ます。この回転率の高さも庄内店の味の評価を押し上げている一因かもしれません。
まとめ
調査の結果、マクドナルド庄内店の「味が他店と異なる」という評判は、単なるデマではなく多くの利用者から実感として語られている現象であることが分かりました。
ただし、その「違い」とは決して特別な秘伝によるものではなく、基本に忠実な店舗運営と高い調理・サービス品質が生み出した僅かな差異であると考えられます。
SNS上の口コミ分析では絶賛と懐疑の両論が見られ、レビューサイトでも高評価の声が多数ある一方で「普通」と感じる人もいました。
メディアの報道によってこの現象は全国に知れ渡り、結果として庄内店は連日行列ができるほどの人気店となっています。マクドナルド公式はこの件に関し特別なコメントを避けていますが、同社の標榜する均一品質から大きく逸脱した事実は確認されていません。
つまり、庄内店のケースはチェーン店における「人」が作る差の好例と言えるでしょう。実際に比較検証を行った有識者の結論も、「要はマニュアル遵守とオペレーションの差」という点で一致しています。
ということで、今回の記事は以上だ。最後まで読んでくれてありがとう！！