それでも俺たちはマクドを冷凍する
コンビニ飯は冷めたら捨てる。スーパーの惣菜も、翌日にはもう触りたくない。
だけど、マクドナルドだけは違う。
冷めても、冷蔵庫に残してでも、なんなら冷凍庫に入れてでも、再び「マクド気分」を味わいたいと思ってしまう。
Yahoo知恵袋に以下のような質問がなされた。
マクドナルドのハンバーガー類、冷凍保存可能ですか? 私テリヤキが好きで、今度買って冷凍したいのですが、可能ですか? また保存方法教えてください。 ラップに包み、ジップロップに入れれば大丈夫ですか? あと、冷凍保存期間は1ヶ月ぐらいでしょうか?
この問い、見た目は単純。でもその奥には、もっと深い欲望が潜んでいる。
- 余ったから捨てたくない → 食品ロス回避
- また食べたいけど買いに行くのは面倒 → 時短
- 家でも“あの感じ”を味わいたい → 再現欲求
個人的には「それだったら適量をおぼえろ」と言いたいのだが、それを言ったら身もフタもないよな😅
結論から先に言おう。以下の表のような感じだ。
商品名 | 再現度 | 幸福度 | コスパ | 総合コメント |
チーズバーガー(冷凍) | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | 感情が蘇る、ほぼ本物 |
ポテト(冷凍) | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 物足りないが諦めがつく |
業スー冷凍ポテト | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | 代替なら優等生 |
わかった?
わからないだと~?!ってことで、話を進めていく。
家庭で再現する“マクドリテラシー”の磨き方
他のブログは言う。「ポテトはカリカリが命」「ナゲットはオーブンで復活する」
間違ってはいない。でも足りない。
重要なのは、
- 食材の特性を知る
- 油と水分のバランスを見極める
- 温度管理と時間をコントロールする
そして何より、失敗を恐れず何度もやることだ。
俺が実践してきた中で得た結論を、次の章から順番に出していこう。
冷凍して蘇るマクド/死ぬマクド
蘇るメニュー①:チーズバーガーは冷凍後が本番?
これは俺の中で“冷凍マクド代表選手”だ。正直、常温のまま翌日食べるより、冷凍→再加熱のほうがうまい。
- チーズがとろけてパティと馴染む
- バンズの表面がほんのりしっとりして、逆に旨い
- 香りが温めで再生される
ただし、冷凍方法を間違えると全てが台無し。
おすすめの手順:
- 冷凍前にしっかり冷ます(ラップで水蒸気を防ぐ)
- ジップロックで密閉し、空気を抜いて冷凍庫へ
- 解凍は冷蔵庫で2時間→600Wで30〜40秒+トースターで軽く焼く
このプロセスだけ守れば、「マック感」80%くらいまで回復する。
蘇るメニュー②:ナゲットは“冷凍耐性”が高い
ナゲットはもともと冷凍→揚げる前提で設計された食品。
つまり、再冷凍にもある程度強い。
- 表面の衣が固くなりにくい
- 揚げたて感がトースターである程度復元可能
- 肉質も再加熱でパサつきにくい
再加熱手順:
- 電子レンジで30秒加熱(600W)
- オーブントースターで3分ほど焼く
ただし、ケチャップやマスタードなしでは“粗”が出やすいので注意。必ずソースを用意しておけ。
死ぬメニュー①:ポテトは絶望的
どんなに期待しても、マックポテトは死ぬ。
- 揚げたて時点で“儚さ”に全振りしている
- 水分が抜けると一気にパサつく
- 冷凍→解凍で「もっさり、ベチャッ、無臭」三重苦
一応、復元に挑むなら、
- アルミホイルに広げてトースター200℃×7分
- 塩をふり直す
- ごく少量の油を振ってから焼く
…だが、満足度は40点が限界。
正直、業務スーパーの冷凍ポテトを自分で揚げた方がマシなレベル。
死ぬメニュー②:フィレオフィッシュは再加熱の地雷
意外と知られてないが、フィレオフィッシュは“水分爆弾”
- タルタルソースと衣が分離する
- 白身魚が縮み、噛むとパサつく
- バンズが水分を吸ってベッチョリ
これ、冷蔵でも厳しい。冷凍はもはや罰ゲーム。
まとめ:冷凍マクドの取扱説明書
- 冷凍すべきはチーズバーガーとナゲット
- 冷凍NGはポテトとフィレオフィッシュ
- 解凍と再加熱の「温度×時間×湿度管理」が全て
どうせこここまで語ったからには、なぜマクドが家庭用冷凍食品を出さないのか?──その企業戦略にまで迫っちゃう。
マクドナルドはなぜ家庭用冷凍食品を出さないのか?
「マックナゲットを家の冷凍庫で切らさずに済む時代」——そういう未来を待ち望んでいる人は意外と多い。だが現実は、どこのスーパーにも“公式マクド冷凍”は並んでいない。
理由は何だ?
マクドナルド自身が「出さないこと」を選んでいるんだ。
まず大前提として、マクドナルドの商品は全て「冷凍→調理」を前提に設計されている。
- ポテトはアメリカの契約農家で加工→冷凍→出荷
- ナゲットは鶏肉ミンチから成形まで工場で完結
つまり、「マックの商品=冷凍食品」なのは周知の事実。
だったらなぜ家庭用として売らないのか?そこには3つの理由がある:
- 味の再現度が下がるリスク
- 家庭の加熱環境では“揚げたて感”が出ない
- 商品品質が下がれば、ブランドイメージも毀損
- 店舗来訪の動機を壊したくない
- 「家で食べられるなら、わざわざ行かない」
- マクドは“体験”を売っている
- 冷凍食品市場の競争が過酷
- 味の素、ニチレイ、イオンPBなど強敵だらけ
- 高価格帯・低収益モデルでは勝てない
「冷凍マクドが存在しない」という事実が、マクドナルドのマーケティング戦略として機能しているわけだ。
“家庭では絶対に再現できない味”を作り出すことこそが、マクドの真骨頂。
わざわざ足を運ばせ、揚げたてをその場で提供する。
“非日常を持ち帰らせない”というブランディング。
その徹底ぶりにこそ、マクドナルドという企業の強さがある。
業スーで“マクド欲”を満たすという処世術
再現じゃなく“代替”が正解な理由
「マックの味を家で完コピしたい」──気持ちはわかる。でも、これはもう断言していい。
無理。
理由は山ほどある。
- 使用油が違う
- フライヤーの温度管理ができない
- バンズの加水率も別物
となると、お勧めとはマックの再現を他の食品でする、ってことだな。
冷凍ポテト編:業務スーパーは“あの細さ”を狙え
「マック感」の第一条件はシューストリング(細切り)ポテト。
業スーで売ってる冷凍ポテト(500g・約160円)は、
- 細さがまさにマックサイズ
- 自宅のフライパンでもカラッと揚がる
- 塩だけで仕上げると“それっぽい”
油はサラダ油+ちょいごま油で風味を寄せる。
さらに「紙袋に入れてから食べる」ことで再現度が2割上がる(当社比)
冷凍ナゲット編:ニチレイ or 味の素が鉄板
マクドナゲットの食感に近いのは以下の2つ。
- ニチレイ「特から」:外カリッ中ふんわり、衣の感じが近い
- 味の素「やわらか若鶏のから揚げ」:ややジューシー寄りだが悪くない
どちらもトースターで3〜4分焼くと、「揚げたてのあの感じ」が立ち上がってくる。
ソースはマスタード+はちみつで自作するのも手。
冷凍バーガー編:あえての“風”がちょうどいい
楽天などで見つかる「マック風バーガーセット」は、
- 味:60点
- 雰囲気:85点
- コスパ:微妙
正直、期待しすぎるとがっかりする。でも「チンするだけでそれっぽいのが出てくる」ってのは忙しい大人にはありがたい。
あとは妄想の助けを借りるんだ。
冷凍より“現物”を得たい人へ
- 再現では満たされない
- 代替では限界がある
- それでも“家でマクドを味わいたい”
そんなあなたには、ふるさと納税+ウーバー+冷凍保存の合わせ技がおすすめだ。
それでも俺たちは、マクドを冷凍する
なぜここまでしてマクドを冷凍するのか。
- 冷めたマックを捨てるのがもったいない
- 明日も“あの味”を楽しみたい
- 家庭で再現できたときの達成感
色々言っているが、「まあやりたいようにやってみる」のが実際の結論かなぁ(身もフタもない)
好みは人によって違うだろ?って話。
たとえ消費期限が1週間過ぎた食品だって、意外とうまいじゃん!って人もいるかもしらんので。
ということで、今回の記事は以上だ。最後まで読んでくれてありがと~。
マクドナルド好きなら以下の記事もお勧め。
風邪中でもマクドナルドが食べたくなるのはなぜ?欲求の正体に迫る!