何気なくテレビ欄を見ていたら、「徹子の部屋」のゲストに石井ふく子さんの名前があった。
大変に申し訳ないことだが、「石井ふく子さん、まだご存命だったんだ」、とか失礼なことを思ってしまった次第。
前に名前を拝見したのは今から10年前、2014年に「世界最高齢の現役テレビプロデューサー」として、世界ギネス記録に認定されたときだ。
石井ふく子さんは今現在どんなことをしているのか、少し調べてみた。
石井ふく子さんとは? 石井ふく子って誰?
経歴
石井 ふく子(いしい ふくこ)。1926年〈大正15年〉9月1日生まれ。東京都(当時はまだ東京府)出身。日本のテレビプロデューサー、舞台演出家。
西村伊作、与謝野晶子、与謝野鉄幹、石井柏亭らによって創設された文化学院に通っており、与謝野晶子の授業を受けたことがある。
最初は新東宝の女優さんになったが、元々地味なことが好きだったようで、派手な女優業は性に合わず、デビューから3年で女優業に見切りをつけた。のち、ラジオ東京(TBS)に入社。テレビドラマのプロデューサーとして、橋田壽賀子や平岩弓枝らとともに、多くのヒットドラマを世に送った。退職後、フリーとなった後は舞台演出家として活躍している。
プロデューサーとして、「肝っ玉かあさん」「ありがとう」「女と味噌汁」「カミさんと私」「おんなの家」「ぼくの妹に」「はじめまして」「家族」「道」「愛」「心」「出逢い」などの作品に携わる。「作品選定の確かさと配役の妙を以て大ヒットドラマを生んだ」人物として世間に認識される。
TBSを退社後、「TBS専属のフリーランスプロデューサー」となり、2000年代以降は「想いでかくれんぼ」「夫婦」「結婚」など、渡哲也主演のスペシャルドラマをテレビ朝日で手掛けている。
義父・伊志井寛の勧めで1968年から舞台の演出を手掛けるようになり、40年に渡り386作品の演出を担当。役者を多く自身のドラマや舞台に起用した。
なお、石井ふく子さんは、長年の活動により、過去に3度ギネス世界記録に認定されている。
「テレビ番組最多プロデュース」(1,007本)
「世界最高齢の現役テレビプロデューサー」(87歳342日)
「舞台初演作演出本数」(183作品)
脱税事件
1996年1月、石井ふく子さんが社長を務める番組制作会社『邑』が、架空の経費計上により3年間で約6億3700万円の所得隠しを行い、約1億5600万円を脱税したとして法人税法違反で東京地検特捜部に告発された。翌年、東京地方裁判所での初公判で石井ふく子さんは起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6月、『邑』に罰金5000万円を求刑して即日結審。東京地裁は懲役1年6月執行猶予3年の有罪判決、邑に罰金5000万円を言い渡す。判決ではこの事件で石井ふく子さんが『邑』の代表取締役及び取締役を退任、テレビドラマの仕事を降板したことを斟酌すべき事情に挙げた。この件で、石井ふく子さんは1989年春に受章した紫綬褒章を返上している。
石井ふく子さんの仕事の流儀
石井ふく子さんは、「原作者の許可を取る」「出演者に出演を依頼する」など、仕事上での交渉のテクニックとして、以下の2つを挙げている。
とにかく一生懸命交渉すること。熱意と素直な気持ちを相手に伝えるしかない。
交渉には、必ず一人で行くこと。一人のほうが本当の熱意が伝わる。
ラジオドラマ「こんち午(うま)の日」の使用許可をもらうため、横浜にあった山本周五郎氏の仕事場へ行った時も、「帰れ」と一喝されて門すら開けてもらえなかったが、めげずにその後4回ほど訪ねた。熱意を見せて頼み込んだ結果、根負けした山本周五郎氏から「いいよ」と許可をもらった。この後、山本周五郎氏に気に入られて、彼の原作のドラマを何本も制作させてもらうことになった。
ドラマ『ありがとう』の主人公で水前寺清子さんに出演を依頼する際も、「あなたは美人じゃない所が良い」と何度も言って説得した。これに対し水前寺清子さんは、「面白いことを言う方だな」と思って、出演を決めたらしい。
石井ふく子さんの今現在
現在は再びTBSと専属契約している。近年は舞台作品の演出が活動の中心になっている。2024年5月2日に、「徹子の部屋」に呼ばれた際は、美空ひばりさんとの関係で、美空ひばりさんの長男である加藤和也さんとともに美空ひばりさんとの思い出を語る。全然関係ないが、加藤和也さんも人気番組「マネーの虎」のあと今現在何をしているか謎な人だな。
なお、美空ひばりさんと石井ふく子さんの関係は、大親友のレベルである。石井ふく子さんのお父様が俳優で、戦後の自宅にはたくさんの芸能人が遊びに来ていて、美空ひばりさんもそのなかの一人だった。
ということで、石井ふく子さんがどんな人かと言うと、
・日本のテレビプロデューサー、舞台演出家
・「テレビ番組最多プロデュース」など、過去に3度ギネス世界記録に認定されている
御年97歳。100歳まであと3年。たくさんの熱意=バイタリティがある方なので100歳超えても活躍できそうだ。石井ふく子さんの今後の活躍にもまだまだ期待したい。
今回の記事は以上だ。最後まで読んでくれてありがとう!!
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