2024年の流行語大賞は「ふてほど」??いったい、誰が選んでいるの?? 流行語の選考方法と背景を徹底解説。
この記事の画像はすべて公式HPより拝借。
2024年の流行語大賞に選ばれたのは「ふてほど」。
しかし、この発表に驚きの声が上がっています。
「そもそも『ふてほど』って何?」「誰が選んでるの?」といった疑問がSNSやネット上で飛び交い、一部では「聞いたこともない」との声も。
毎年注目される流行語大賞ですが、その選考プロセスや背景について、意外と知られていない部分も多いのです。
この記事では、「ふてほど」の選出理由や流行語大賞の仕組みを初心者にもわかりやすく解説していきます。
そもそも「ふてほど」って何??
「ふてほど」とは、2024年1月から3月までTBS系列で放送された金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』の略称です。
このドラマは、現代のコンプライアンスが厳しい令和時代と、そうではなかった昭和時代を舞台にしたタイムスリップ物語で、主演は阿部サダヲさん、脚本は宮藤官九郎さんが手がけました。
劇中で頻繁に使用されたフレーズ「不適切にもほどがある」が略され、「ふてほど」としてSNS上で話題になりました。
特に若年層の間で広まり、ハッシュタグ「#ふてほど」がトレンド入りするなど注目を集めました。
しかし、ドラマを視聴していない人々には馴染みが薄く、2024年の流行語大賞に選ばれた際には「聞いたことがない」との声も上がりました。
こういった事態に対して、「流行語大賞って誰が選んでいるの」という疑問が出てきたわけです。
流行語大賞とは?その役割と目的
流行語大賞は、その年の社会を反映する「言葉」に注目し、その年の世相を振り返る重要な文化的イベントです。
自由国民社が主催し、1984年にスタートしました。
2004年からは「ユーキャン新語・流行語大賞」として知られるようになり、毎年12月に発表されます。
この賞は、単なる「流行した言葉」を選ぶだけではなく、それを生み出した背景や社会的影響にも焦点を当てています。
言葉は時代を映す鏡です。例えば、過去には政治やスポーツ、エンターテインメントに関連した言葉が大賞に選ばれてきました。近年では「おもてなし」や「SDGs」など、国際的な話題や未来志向の言葉も登場しています。
2024年の流行語大賞に選ばれた「ふてほど」も、ドラマやSNS文化を象徴する言葉として注目されましたが、その背景には特定の分野に偏った認知度という課題も存在します。
流行語大賞の選考方法とは?
流行語大賞は、候補語の選定から大賞発表まで、段階的なプロセスを経て決定されます。その手順を詳しく見ていきましょう。
- 候補語の選出
毎年『現代用語の基礎知識』編集部が、読者アンケートや各種メディア、SNS上の言葉を調査します。その結果、約30~50語のノミネート候補が選ばれます。この段階では、特定のジャンルに偏らないよう、多様な分野から言葉を集める工夫がされています。 - 選考委員会による審査
次に、選考委員会が候補語を審査します。選考基準としては以下が挙げられます:- その年の社会的な影響度
- 言葉の新規性や独自性
- 記憶に残るインパクトや使いやすさ
委員会は多様なバックグラウンドを持つ文化人で構成されており、公平な選考が行われるよう配慮されています。
- トップテンと年間大賞の発表
毎年12月1日に、大賞とトップテンが発表されます。このタイミングはその年の世相を総括する意味合いがあり、年末の風物詩として定着しています。
選考過程は一見シンプルですが、候補語の選定から委員会の議論まで、多くの時間と労力がかけられています。
選考委員はどんな人たち?
選考委員は、流行語大賞の公正性を保つために重要な役割を担っています。
過去の選考委員には、学者や文化人、エンターテイメント業界の専門家が参加してきました。
例えば、過去の選考委員には以下のような著名人が名を連ねています:
- 姜尚中(東京大学名誉教授、政治学者)
- 俵万智(歌人、『サラダ記念日』で有名)
- 辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
- 室井滋(女優・エッセイスト)
彼らは専門的な視点を持ち、候補語を多角的に評価します。このように、選考委員会の構成は流行語大賞の信頼性を高める要素となっています。
2024年の流行語大賞に「ふてほど」が選ばれた理由は?
「ふてほど」が大賞に選ばれた背景には、以下のような理由があります:
- ドラマの人気
『不適切にもほどがある!』は2024年の視聴率ランキングで上位にランクイン。主人公の名言が視聴者の間で支持を集めました。 - SNSでの拡散
特にTwitterやInstagramで、「ふてほど」を使った投稿が多数見られ、ミーム化も進みました。こうしたSNSでのバズり具合が、選考委員に強く評価されたようです。 - 若年層の共感
「ふてほど」は、自分の価値観を大切にするというメッセージを含んでおり、特にZ世代の間で共感を呼びました。
流行語大賞が抱える課題とは?
流行語大賞の意義は大きい一方で、以下のような課題も指摘されています。
- 認知度の偏り
特定のジャンルや層に限定された言葉が選ばれると、一般の認知度とのギャップが生じます。今回の「ふてほど」もその一例です。 - 選考基準の曖昧さ
言葉の選考基準が必ずしも明確ではなく、どの程度「流行」しているかの判断が難しい点があります。 - SNSの影響力
最近ではSNSでバズった言葉が選ばれる傾向がありますが、その反面、短命な流行語が多いという問題もあります。
まとめ
「ふてほど」は、2024年の流行語大賞に選ばれた言葉として、時代を象徴する新語となりました。
しかし、その認知度の偏りや選考プロセスの透明性といった課題も明らかにしました。
流行語はその時代の文化や価値観を映し出す大切な要素です。「ふてほど」が選ばれた背景を理解することで、流行語大賞の意義や課題について深く考えるきっかけとなれば幸いです。今後も時代を映す言葉に注目していきましょう。