Clubhouseなるものが世を席巻していたのは、知っていた。
しかし、おっさんである俺は、新しいことをなかなか挑戦しないという習性を身に着けてしまっている。
そのうち記事にすれば良いさ、とか考えていたら、あっという間に話題から消えてしまった。
そうこうしているうちに、Twitterでも「Space」なる音声機能SNSが始まるという展開。
ただ、俺はこれらは日本では流行らないと思う。
理由についても、後述していく。
目次
Clubhouseとは
今更だが、Clubhouseとは
- 完全招待制(1ユーザーにつき2名まで招待できる。登録者が身近にいる場合は申請を出すこともできる)
- iOSのみだったが、最近Androidにも対応しつつある
- 主催者がルームを開く(open/social/closed)
- 主催者と話し手で会話。他のユーザーは基本聞き手だが、挙手して発言することもできる。
Clubhouseの長所
Clubhouseの長所は
- 招待制なので、荒らしがいない(リスナーの選別)
- アーカイブが残らないので、その場限りの話にできる(炎上防止。内輪話が可能)
通常のSNSと比べて、プライベートな傾向が増している。選民思想。それが意識高い系の矜持をくすぐる。実際のところ、有名人やインフルエンサーはこぞってこちらのサービスの利用をした。
Clubhouseの短所
Clubhouseの短所は
- リアルタイムでの視聴が必要
- アーカイブが完全に残せないわけではない(ICレコーダーなどの使用)
- ヘイトスピーチなどの対策が不十分
- 未成年の使用に不安がある(イジメの温床になりうる)
- 中毒性の高さ
その他のSNSにあてはまるものも多い。唯一、一番上のリアルタイムでの視聴が必要というところが、他のSNSにない短所である。ここがもっとも大きな問題点になる。現代人は忙しい。主催者がルームを設置する時間帯に手が空いているとは限らないし、録音もできずアーカイブが残らない。
Space-Twitter版音声機能SNS
Clubhouseに遅れて、Twitter版の音声機能SNS「Space」が登場。
こちらは、フォロアーが600人を超えるアカウントに解放されている。
- iOSだけでなく、最初からAndroidにも対応している
- ホストを含め、最大11人が話者になれる
- 全てのユーザーに公開される
詳しくは、Twitterのこちらのページ
長短ともに、Clubhouseと重なるところがあるので割愛するが、「全てのユーザーが閲覧可能」という点で荒らしの被害に遭う可能性はある。
現時点での「Clubhouse」「Space」の大きな違い
現時点での「Cloubhouse」と「Space」の大きな違いは、視聴者を選ぶか選ばないか。
言ってみれば「選民思想」であり、「Clubhouse」は意識高い系の心をくすぐる。
さらに極論させてもらえば、以下のようになる。
「Clubhouse」 ビジネス、オンラインサロン、インフルエンサーとその取り巻き、宗教活動や何らかの集会に向く。
「Space」 娯楽。一般大衆向け。お友達と仲良く。無論、ビジネスも可だが、視聴している人が不特定多数であることを注意。
「Space」のほうは、Youtube、ニコニコ動画、Instagramのライブ(生放送)とさして変わりないサービスにも思う。
早くも凋落しつつある日本版「Clubhouse」
日本における「Clubhouse」の展開はいきなりであり、そして凋落もいきなりであった。
どこぞのステーキショップと似た感じだ。
そもそも、Twitterが音声機能サービスを稼働させたのは、ユーザーの流出を防ぐためではないのか。Clubhouseはパイオニアだが、Twitterは大御所。視聴者の選定など、同様のことをされた場合、Clubhouseの凋落は十分にありうるように思う。
それ以前に、音声機能SNSの問題点が大きいように思う。
それがリアルタイムでのみの視聴という点だ。
Twitterの便利なところは、ボソッとつぶやける点。そしてそれがアーカイブとしてしっかり残る点。
忙し現代人は、主に電車でSNSの閲覧を行う人が多い。都心部では乗り換えも多いし、そもそもどれだけ電車に乗っている時間があるのか。
少しの隙間時間で見られるから、SNSはこれだけ拡散したのだと思う。世の傾向は、「より短くより簡単に何時でもどこでも」とシンプルを追求する傾向にある。「Clubhouse」はそれに反している点が多い。
結局のところ、「何でもできる」が勝つ
結局のところ、「何でもできる」が勝つ。
音声機能SNSもできるし、アーカイブも残せるし、視聴者の限定も可能、全てのアカウントに解放するも可能、などなど。
それができる懐の深さは、やはり既存のSNSであるTwitterやFacebookなどではないか。
「Clubhouse」の存在意義もしっかりある。
インフルエンサーや芸能人などは多種多様なチャネルでファンや信奉者と関わる機会を設けたい。現時点では、「Clubhouse」の閉鎖性はそれにぴったり適合している。もっとも、これもTwitterがそれと似た機能を搭載するまでの間だが。
以上、少ない情報を元に私見を綴ってみた。誤りや進展があれば、また記事を更新していく。
今回は以上だ。最後まで読んでくれてありがとう!!